9月1日。
突然に永遠に続くと思っていたものが終わりを告げた。
あんまりにも突然だった。
「お前はわたしが殺すから、それまで死ぬのは許さない」
その言葉を頼りに、これからも心臓動かしていこうと誓っていたから。
「別れたい
あなたといるのはつらい」
そういわれたとき自分の世界の時間が止まったように感じた。
引き止めたかったけれど、わたしといるのがつらいなら、好きな人にそんな苦痛を強いることはできない。
ねえ、なんでもっと早くいってくれなかったのって言葉も出なかった
もっと早くに言ってくれていればすべて捨てることもできたかもしれない
でももうわたしはエルピスでもしおんでもない、人形であり朱雀だった、悲しいくらい。
友達たちと好きな人を天秤にかけたとき友達たちが勝ってしまった。
友達を取ったけれど、なんで生きてるのかわたしはいま全然わからない。
しおんならきっとすきをとれた。朱雀はとれなかった。
いまさら言う。本当に大好きだった、
これが最後
もうこれで嫌いになろう
二度と戻ってこないから。
永遠なんて存在しないなら、せめてすきを犠牲に飛び上がったこの鳥だけは、
これだけはわたしが死ぬまで守りたい。